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EU首脳会議に失望、米企業決算に注目

欧州の財政問題について不透明感が残っていますが、ギリシャへの第1次支援に基づく第6次融資が決められたことやユーロ圏17カ国のすべてが欧州金融安定ファシリティー(EFSF)拡充案を批准したことなどを背景に株価が上昇、短期的なユーロ売り圧力を後退させています。しかしながら、17日にドイツのショイブレ財務相は「EU首脳会議で欧州財政危機の最終的な解決策が示される訳ではない」と発言したこと、ザイベルト主席報道官も「23日の会合でユーロ圏の債務危機をすばやく収束させるという夢を実現させることはない」と発言、マーケットを落胆させています。しばらくは、23日に開催したEU首脳会議に対する市場の期待値が急落したことによる投資家のセンチメントが低下し、慎重なリスク回避姿勢が続くと考えています。

 

週末にパリで開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議では、国際通貨基金(IMF)の融資能力拡大を含めた欧州の救済策が検討されましたが、新鮮味に欠け新たな役割の詳細を詰める作業はまだ続いています。欧州圏の首脳らはEU首脳会議で最終案をまとめ、11月の3-4日のG20首脳会議に提示する予定です。また、ギリシャをデフォルト(債務不履行)へと追い詰めつつある危機に対して、フランスとドイツ政府が「永続的な」解決策を示すと約束しています。

 

欧州の危機対応策で障害となっているのは、ギリシャ債務削減率引き上げ(ギリシャ債の評価額最大50%引き下げ)、救済基金であるEFSF機能拡充、金融機関の資本増強(自己資本比率9%の水準)です。市場ではEU首脳会議を控えて一段のユーロ買いには慎重な姿勢が強まっているうえ、今後のスケジュールで欧州圏の首脳陣に対する期待と不安が入り混じり、ユーロの上値が重い展開が予想されます。欧州の財政問題でネガティブな材料が再燃すると、投資家のリスク回避姿勢が強まり円やドルが強含み、クロス円の下落リスクが高まることから注意が
必要であると思われます。

 

その一方で、最近の米経済指標がやや強い結果となるケースが見受けられます。今週は低迷している住宅関連指標の発表や、米国の金融機関の企業決算が相次ぎ、結果次第では株式市場へ影響を与える可能性があります。米住宅関連指標や米企業決算の結果が良ければ、株式市場が上昇して投資家のリスク投資を拡大することになるため、注目する必要があります。

 

18日の米決算⇒

ゴールドマン・サックス・グループ、バンク・オブ・アメリカ、ステート・ストリート

19日の指標⇒

米消費者物価指数、米住宅着工件数

19日の米決算⇒

USバンコープ、ノーザン・トラスト、アメリカン・エキスプレス

20日の指標⇒

中古住宅販売、フィラデルフィア連銀製造業景気指数

20日の米決算⇒

モルガンスタンレー

 

先週金曜に「日本政府が来週にも円高是正対策を発表」とのニュースを受けて、円が主要通貨に対して全体的に売られました。円高是正策は対外投資を促進するための外貨準備資金の活用や各種補助金制度、中小企業向け低利融資など、これまでの政策と変わらなければ失望感からドル円は売り圧力が強まる可能性があります。

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